ちょっとネガティブなイメージの”痛み“…。ですが、痛みって私たちにとって、かけがえのない最高に優秀な「身体のガードマン」であり「命の恩人」なんです。

なんて、少し大袈裟な表現をしましたが、あながち間違っていないんです。
「痛み」は最高の「ストップサイン」
想像してみてください。。運動中に「あれ?なんか膝が変だな」とか、「肩がズキッとしたぞ」と感じる、あの感覚。それが”痛み“ですよね。 多くの人は「痛いのは嫌だ!早く治って思い切り動きたい!」と思うかもしれません。
もちろんですが、”痛み“がないに越したことはありませんが、実はその「”痛み“がある」という事実こそが、あなたの身体を守る上で、ものすごく大切なことなんです!!

”痛み“は、あなたの身体が発する、非常に賢明で絶対に無視してはいけない「警告信号」なんです。 例えるなら、車のメーター周りに表示される赤いランプのようなもの。 「このまま走っていると、エンジンが壊れますよ!」「オイルが足りていませんよ!」と、危険を知らせてくれているものが”痛み“なんです。
”痛み“がなければ、私たちは「壊れてしまう」
もし、この”痛み“という機能が私たちから失われてしまったら、どうなちゃうんでしょうかか?
たとえば、運動中に筋肉や関節に無理な負荷がかかり、微細な損傷が起き始めても、”痛み“を感じなければ、私たちは「まだ大丈夫!」と思って、そのまま動き続けてしまうでしょう。 ”痛み“がないから、自分の身体の限界に気づかず、どんどん無理を重ねてしまいます。
そうすると、最初は小さな損傷だったものが修復される間もなく、さらに大きなダメージへと発展し、結果として取り返しのつかない怪我や、慢性的な障害につながってしまうかもしれません…。 靭帯が切れても気づかない、骨にヒビが入っても平気で走り続ける…。想像するだけでもゾッとしますよね。

”痛み“がない世界は、一見自由そうに見えますが、実は自分の身体を「壊れるまで使い続ける」という、非常に危険な状態なのです…。
”痛み“があるからこそ、「休む」という選択ができる
”痛み“があるからこそ、私たちは自然と「運動を控える」という判断ができます。 膝が痛ければ、ランニングをウォーキングに切り替えたり、完全に休養日を設けたり。 肩が痛ければ、重いものを持ち上げるのをやめて、ストレッチで様子を見たり。 この「控える」という行動は、身体が自ら「今、修復が必要です」と訴えている声に耳を傾け、それに応えている証拠です。

この休息期間こそが、身体が損傷した部位を修復し、炎症を抑え、元の健康な状態に戻るための、もっとも重要な段階なのです。 ”痛み“という信号のおかげで、私たちは「これ以上は無理をしない」というブレーキを踏むことができ、結果的に身体を守り、より長く健康的に動ける状態を保つことができるのです。
「”痛み“を我慢して頑張る」は、本当に美談なのか?
昔は「”痛み“を乗り越えてこそ、成長がある」といった精神論が美徳とされていた時代もありました。 が、現代の健康やスポーツ科学の観点から見ると、それは必ずしも正しくありません。!!軽い筋肉痛のような、回復を促す痛みと、関節や腱、骨などに異常があることを示す「本当の警告信号としての”痛み“」は、区別して考える必要があります。

特に後者の”痛み“に対して、「我慢して続ければ強くなれる」と無理をしてしまうと、症状は悪化し、回復にはより長い時間が必要になってしまうことがほとんどです。 ”痛み“が強いのに無理をして動き続けることは、「頑張っている」のではなく、「自分の身体への裏切り行為」になりかねません…。
”痛み“があるから「無理しないで酷くなることはない」
”痛み“は、あなたの行動を制御してくれます。 「ああ、これ以上やると、もっと痛くなるな」と感じるからこそ、そこでストップできます!
「”痛み“があるから、もっと悪化するかもしれない」と不安になる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。 ”痛み“というブレーキが働いている限り、あなたは無意識に「これ以上酷くならないための行動」を取っているはずです。

極端な話ですが、もし骨折をして激痛を感じていたら、その足で激しい運動を続ける人はまずいませんよね? ”痛み“は、それ以上の負荷をかけることを防ぎ、安静にさせるための強制力として機能してくれるのです!
だからこそ、”痛み“が出た時は、まずはその「ガードマン」の忠告に感謝し、そのメッセージを正しく受け取ることが大切です。
【痛みとのフレンドリーな付き合い方】
- ”痛み“を「敵」ではなく「味方」と捉える
- 「”痛み“の度合い」に耳を澄ます
- 「休息」をポジティブに捉える
- 必要であれば専門家を頼る
痛みは、あなたの体を守ろうとしてくれています。感謝の気持ちを持ちましょう。
軽い”痛み“・違和感:「ちょっとペースを落とそうかな」「動き方をチェックしよう」というサイン。
強い”痛み“・鋭い”痛み“:「すぐに休んで!専門家に相談して!」という緊急サイン。
休むことは「サボり」ではなく、「身体を修復し、次のステップへ進むための準備期間」です。
”痛み“が続く場合は、整形外科医や理学療法士など、体のプロフェッショナルに相談しましょう。彼らもまた、あなたの健康をサポートしてくれる心強い味方です。
まとめ
”痛み“は、生命を維持し身体を長く健康に保つための、人類に備わった素晴らしい機能です。 「”痛み“があるから運動を控える」、この行動は自分の身体を大切にする、最高の形です。 ”痛み“を「無視せず・恐れず」という気持ちで向き合い、上手に付き合っていくこと。

それが、長く、楽しく、自分の身体を信頼して人生を歩んでいくための、一番の秘訣になるはずです。 痛みという名の優秀な「身体のガードマン」と、これからも良い関係を築いていきましょ!

